家系図の作成を専門家に依頼せず、自分で作りたいと思われる方も多くいらっしゃることでしょう。

ここでは自分で作る場合に、押さえておきたいポイントについて解説をさせていただきたいと思います。

古い戸籍を判読する

役所

古い戸籍、すなわち改製原戸籍を判読することは、かなり根気がいる作業になります。日常生活で普段から自分の戸籍を見る機会は多くないと思います。

おそらく、何かの手続きで必要な場合のみ請求し、手続きが済んだらそれまでで、普段から戸籍を手元に持っているという方は少ないはずです。

ですので、戸籍にどのようなことが書いてあるのか、実際にわからないという人がほとんどではないでしょうか?

家系図を作る上で、戸籍は現在の法律によると明治19年に編製されたものまで閲覧できるため、その明治19年戸籍から読み取れる出来事は幕末、明治初期にまでさかのぼることになります。

判読するのが困難な旧漢字

古い戸籍には旧漢字と呼ばれる、今ではほとんど使われていない古い漢字もたくさん出てきます。

例えば、数字の「1」を漢字で表すと、現在では「一」となりますが、旧漢字の場合、「壱」、「壹」、「弌」、などというように、旧漢字と言っても、現在も使われている漢字から、その漢字の旧字体、そして古字まで様々あります。

その時代によって、使われている漢字も違う場合がありますので、ここから調べていく必要があるわけです。 また、一般的に呼ばれる「原戸籍」ですが、これは正しくは「改正原戸籍」と言い、読みは「かいせいげんこせき」が正しいですが、一般的に使われる読み方は「かいせいはらこせき」や、「はらこせき」が多いです。

これは改正によって、古い物から新しくなった場合の戸籍であり、改正原戸籍は古い方にあたります。これを読み解く場合、昔は家族が多いこともあって、何枚もの書類を読み解かなくてはならない時も多いのです。

そういった意味で、戸籍を読み解いていくだけでも、根気よく調べていくという覚悟だけは必要になります。

ちなみに平成6年に戸籍に関する法律が改正され、それまでの様式は縦書きとなっていましたが、改正によって管理がコンピューター化された経緯から、横書きの様式となり、一般の方でも読みやすく改正されました。こちらも知識として覚えておくと良いと思います。

家系図の書き方を知る

家系図

家系図を作る時に覚えておきたいのが、家系図を書くときの書き方です。

こちらはインターネット上でもたくさんの情報がありますので、画像を見るとわかりやすいです。 例えば、妻と夫を、二重線で結び、その夫婦の間に生まれた子供を二重線から下につなげるような様式で書き上げていきます。

そして、それぞれの家族や先祖の関係性、つながりを、どんどんつなげていくことで家系図は完成します。最初こそスムーズに進むものの、家系図に載せる家族や先祖の数が増えてくると、用紙に収まらなくなったり、関係性が混乱してくることもよくあるパターンです。

ちなみに、家系図をパソコンで作ろうと考えている方は、専用のソフトもありますので、是非参考にしてみて下さい。ソフトは、無料の物から有料の物まである為、パソコンスキルに自信があまりない方は、まず無料ソフトを試してみることをオススメします。ある程度、パソコンでグラフィックなどを扱うことができる方は、見栄えも綺麗になりますので、そのようなソフトを使ってみても良いと思います。

家系図に載せる情報

初めて家系図を作られる方は、それぞれの情報をどこまで記載しておけば良いか迷われる方もいらっしゃることでしょう。

基本的には、家系図はこのように作らなければならないというルールはないため、記載したいと思う情報であれば、何を載せても問題ありません。

ただし、名前以外の情報を載せる場合は、何系統の家系図を作ろうとしているのか、どれほどの人数の先祖を載せようとしているのか、家系図を書く用紙自体の大きさにもよると思います。いずれにしても、取り掛かる前にはある程度の用紙のスペース・計画性が必要になるといえます。

もちろん、家系図に載せるのは名前だけで良いということであれば、名前だけの記載にしても構いません。 名前以外で載せる場合の具体的な例ですが、例えば、「長男、長女、次男、次女」などの、両親から見て何番目の子で男女の性別を表す続柄を載せる場合があります。

また、本人の生年月日や亡くなられた日(没年月日や、没年齢)、本籍地や、戒名などを入れる場合もあります。 さらに家系図の中に、その方の生まれた時から亡くなった時までの出来事などを記載したいと考える場合は、家系図だけで全ての人の情報や、詳細な出来事を記載することは困難ですので、家系図とは別に家系譜として残すとよいといえます。

家系図に入れる家族の範囲を決める

家族

家系図を作る時、配偶者や、直系卑属、または、直系尊属、そして、それ以外の兄弟姉妹や甥っ子、姪っ子、おじさん、おばさんなどなど…。

様々な家族のつながりがありますが、この家族・親戚・ご先祖たちを、どこまでの範囲の家系図を作ろうとするかによっても、必要となる書類が変わってきます。

例えば、配偶者、直系卑属、直系尊属は自分でも書類を請求できますが、それ以外のおじさん、おばさん、従兄弟、甥っ子、姪っ子、兄弟姉妹などに至る場合は、自分だけの権利として戸籍を請求することはできません。そんな場合は自分以外の親戚の方等に委任状を書いてもらう必要がある為、まずは作る家系図の中に記載する人の範囲をどこまでにするのかを決めなくてはなりません。

少し専門的な呼び方になりますが、「配偶者」は皆さんも良くご存知の通り、婚姻届を提出している夫婦であり、その夫、または妻のことを言います。

次に、「直系卑属(ちょっけいひぞく)」ですが、これはつまり子のことを意味しており、そのまた子供(孫)、またその子供(ひ孫)・・・とその方からみて直系で下につながっている人を指します。

次に、直系尊属(ちょっけいそんぞく)ですが、これは、父、母、祖父母、曾祖父母・・・というように、その方からみて上に直接つながっている人を指します。

自分が戸籍を請求できる範囲とは

このように法律用語で表現すると難しく思われたかもしれません。つまり、戸籍法では、自分の「直系尊属」と「直系卑属」の戸籍を請求することができると定められていますので、家系図を作る方と、戸籍請求の対象となる方の関係性によって、書類を自分で取得できる場合と、自分以外の親戚の方等に委任状を書いてもらう必要が出てくる場合があるということになります。

親戚に協力してもらうにも限界がある

自分の直系以外の親戚も含まれる壮大な家系図を作ろうとすると、自分以外の親戚に書いてもらう委任状の量も多くなる場合があり、現実的には作れる範囲にも限界があるものです。その場合は1番近い、配偶者、直系卑属、直系尊属というように事前に範囲を決めて家系図を作り上げる方法がオススメです。家系図を作る場合は、ほとんどの方が自分の直系が記載された家系図を作ることから始めています。

親戚に協力を依頼するにも、普段から関係がある親戚なら問題ないですが、普段から連絡もあまり取っていないのに、いきなり家系図を作るという理由で委任状を書いて下さいと言われても、「自分の戸籍謄本を何に使うんだ?」と不思議がられてしまう場合もあります。

家系図作りという、ただでさえ面倒な作業をしている上に、親族の間で人間関係までややこしくなるのは、誰も望まないでしょう。

家系図作りは割り切りが大切

そういった事情から、血のつながりはあるけれど、遠い親戚だと思うのであれば、家系図に記載するのはここまでの人!とバッサリ決めてしまうのも、1つの方法です。家系図作りには終わりがありませんので、気楽に進めることと、ある程度割り切って取り組むことが大切になります。

今回は4つのポイントについて解説させて頂きました。正直、家系図作りを一般の方がすることは非常に根気のいる作業であり、大変重労働だといえます。

しかし、ご自身で作り上げることによって、その価値は自分の中でも大きくなるでしょうし、大きな達成感を味わうこともできることでしょう。

その自分で家系図を作る大変さを理解した上で、その作る過程も経験として味わいたいという方には、ご自身で家系図を作ることにチャレンジしてみることも大変オススメです。