家系図作成は、いまやちょっとしたブームに

家系図を作ろうと一念発起するのには、自身にとって人生の節目に当たる時、親の還暦祝い、子どもの結婚などなど、それぞれの思いがあってのことだろうと思います。

さあ、では第一歩をどう踏み出したらよいのか。これは家系図作りの過程の中でもっとも悩むところかもしれません。自分の力で戸籍を取り寄せ、パズルのピースを一つずつ埋めていくようにしてご先祖さまを辿ってゆきたいのか、それとも最初から専門業者に任せて、出来上がった家系図をあたかもテレビ番組のようにサプライズ感覚で見たいのか。いずれもワクワクした感覚があって、迷うところです。

もちろん途中まで自分で調べてから業者に託す、という方法もあります。家系図作りは過去へと深く遡るほど壁に突き当たることが多くなるものです。こうしたことから、家系図作成の専門業者については、最初からどの業者に依頼したらいいのか、調べておくことをおすすめします。

そこで今回と次回、2回に渡って家系図作成業者の選び方についてご紹介していきましょう。まず今回は、どのような業者が存在するのか、その分類についてです。

手始めにインターネットで「家系図作成 業者」と検索してみましょう。意外なほどたくさんの業者がヒットしたことに驚いたのではないでしょうか。ドメインに「kakeizu」が入っている業者もいくつかあります。やはり、家系図作成はちょっとしたブームなのでしょうか。それほど多くのニーズがあるのですね。

家系図作成業者の3つのタイプ

数多ある家系図作成業者は、大きく3つに分類することができます。それは、①行政書士の個人事務所、②表装・印刷会社、③家系図作成を主要事業とする企業です。それでは、それぞれの特徴、メリット、デメリットについてご紹介しましょう。

①行政書士(個人事務所)

【特徴】
主に地方を拠点とした小さな事業規模の個人事務所が多く、インターネットをメインに集客しているケースがほとんどです。本業である行政書士の業務に対する兼業として家系図作成業務に取り組んでいる事務所も多いです。

【メリット】
全体的に料金が安く設定されていることが多いといえます。

【デメリット】
中には経営資源が少なく、商品・サービスの品質に不安が残る業者もあります。また小規模事業者であるため、個人情報の管理方法に不安が残ることもあるでしょう。これもまた人的資源が乏しいことに原因がありますが、連絡方法がメールや電話中心となっていて、代表者個人の携帯電話に転送されているケースもあります。架電するタイミングが悪いと連絡がとりづらくなってしまうこともあり得ます。営業拠点が地方等、立地がよくない場所にあることもあり、家系図の作成を依頼する前に納品物の実物を見れなかったり、直接会って相談できない場合が多いこともデメリットといえます。

②表装・印刷会社

【特徴】
事業の主体が表装や印刷技術となっている企業です。巻物・額縁・筆耕などの製作が本業なので、家系図を「もの」として高品質に仕上げることがこだわりとなっている場合が多いです。家系の調査は下請けの行政書士などに二次委託している場合がほとんどです。そのため、調査範囲が1家系のみの商品構成であるなど、商品ラインナップは単一的であることが多いといえます。

【メリット】
高級仕様の表装などで納品されるので、「もの」としては品質の高い家系図を作ってもらうことができます。

【デメリット】
料金は高額になるケースが多いです。一方で、肝心の家系図は情報量が少ないことがあります。また商品仕様の特性上、家系図のデータ納品に対応していないことが多く、その場合は一度作った家系図を後から変更したり、情報を追加をしたりすることが困難となります。

③家系図作成を主要事業とする企業

【特徴】
ある程度の事業規模を構え、家系図の作成を専門的に行っている会社です。専門技術を持つ行政書士や司法書士が設立している会社であることも多いことでしょう。個人事務所ではなく法人化させて事業を行っていることから、一定の専門性はあると考えてよいといえます。

【メリット】
法人化して事業を行っていることから、専門性・資本力・人的資源・対応力は個人よりも高い場合が多いといえます。家系図の品質についても、ある程度担保されていると考えられます。

【デメリット】
料金は、上記2タイプの中間で中程度とみていいです。基本的には普通の株式会社ですので、行政書士などの専門家が関わって運営されている専門的な会社なのかがわかりづらいです。その株式会社の代表者が行政書士や司法書士ではない場合は、個人情報等の取扱に懸念があるといえます。行政書士や司法書士であれば、個人情報の取扱について教育され、監督されていると考えられるからです。個人情報の保護・管理に関する客観的な指標であるプライバシーマークやISMS等を取得している会社であれば安心といえますが、数としては少ないです。そのため、依頼にあたっては最低限サービスの内容や運営元をきちんと把握する必要があります。

あなたはどんな家系図を求めているのか

家系図を作成業者に依頼して作る際には、どういう家系図を求めているのか、予算はどのくらい掛けられるか、どの時代の先祖までの情報が欲しいか、といったことをしっかり整理する必要があります。また大切な個人情報に触れる業者ですので、情報の管理、監督がされている事業者であるかもきちんと見定める必要があります。その上で、検討している業者が上のどのタイプにあてはまるのかを判断して、適切な業者に依頼するようにしましょう。