皆さんが今までとった事があるであろう、戸籍謄本などに書かれている文字が読めなかったことはありませんか?

昔は戸籍謄本は手書きだった

今の時代に、戸籍謄本の請求をして発行してもらった証明書の文字は、全てコンピューター化されており、今皆さんが読んでいただいているこの文章も全てコンピューター化されたテキストですので、読めないということはないと思います。

しかし、戸籍などの場合、読めない場合があるのです。

それは、コンピューター化される前に作られていた昔の戸籍の場合です。
当時は今のようなパソコンもなく、記入する箇所があれば、全て手書きで書かれていたのです。

昔の戸籍謄本を請求された経験がある方や、ご自身で家系図などを作る為に昔の戸籍を請求されたことがある方なら、この苦労がわかると思います。しかし普段の日常生活において、昔の戸籍を請求する事自体あまりないことですので、初めて古い戸籍を見られた方は驚いてしまうかもしれません。

私自身も、人生で初めて昔の手書きである戸籍を見た時はビックリしました。
所々は読めるのですが、「え?これなんて書いてあるんだ??」となる部分も多く、解読するだけでもかなり時間がかかり、何度読み返しても読めない部分もあったのです。

字がわかりづらい理由として、昔は紙に直接書き込むため記入する欄が限られており、そこにその時々で追記が行われるため、その事を考慮して、最初に書かれる文字自体も凄く小さめに書かれていたこともあるようです。

その場合、手書きの上にさらに旧字体などが出てきて、更に小さい文字となっていますから、余計に読みづらくなります。

また、書く担当者によって字体も様々であり、ある程度読みやすい字で書く方もいれば、スラスラと流れるような字体で書く方もいるのです。
もちろん、その時代の中で字が上手い方が担当されていた仕事だと思われますが、その字が”達筆すぎて”解読ができない場合も多いのです。

また、その戸籍自体を取得できるのではなく、その全部事項証明書と呼ばれるコピーが発行されるため、文字が余計に滲んだように見えてしまいます。

そういった場合、昔の戸籍や字を読み慣れていない人にとっては、お手上げ状態になる事も多々あるわけです。

わかりにくい旧字体

例えば、旧字体でもよくあるのが、漢数字です。
漢数字は現在でもよく使われており、「一」「二」「三」などが、私達が今の現代で使う漢数字ですよね?
これが旧字体となると更にややこしくなってきます。

漢数字の「一」の場合、旧字体として使われているのが「弌」だとします。なんとなく、数式の「式」の字に似ていますよね。
この1の漢数字を、例えば2にする場合、「二」の漢数字は、「弐」となるわけです。
「弌」「弐」どうでしょうか?見比べてみて下さい。線が一本増えています。

今現代の使われている漢数字の「一」「二」であれば、字の画数が1、2とかなりシンプルです。

しかし、旧字体の場合、中に書かれている線は、1画2画となりますが、上に4画の追加がありますので、この文字が滲んでいたり、小さい文字で書かれていたりすると、1なのか、2なのかで迷う場合があります。

昔の戸籍でよくある問題は、意外にも数字だったりする事が多いのです。

次は、誕生日で見てみましょう。
明治2年1月21日生まれの方の場合、昔の戸籍の例では下記のようになります。
「明治弐年弌月弐拾弌日」と記載される事になります。
(拾は10の漢数字ですので、何十何日の十に使われています)

このコンピューター化された文字だけでも、読みづらいと思います。
この文字が手書きで読みにくいわけですから、慣れていない方にはとても大変です。

では、どうやって解読すれば良いのか??
まずご自身で辞典等で旧漢字を調べることが基本となります。

普段使わない漢字ですので、それを知るだけでも、自分にとって新しい発見をする事も多くあります。

どうしてもわからない場合は、その戸籍を出してくれた市役所や役場などの戸籍担当に確認する事をオススメします。

戸籍担当の方々は、私たちよりも、普段から戸籍に触れる事が多いですし、もしかしたらパッと見て判断をつけてくれる可能性もあります。
ただし、ここで厄介なのが、その昔の戸籍を出してくれた役場などが、遠方であった場合です。

わざわざ平日の役場が空いている時間帯を狙って、仕事などを休んでまで遠い場所に出向く事が困難な方がほとんどだと思われます。

このような場合は、電話にて確認をしてもらうべきケースといえます。
出してくれた役場側は、その原本を保管していますので、その原本を確認してもらって判読をして教えてくれる事でしょう。

市役所に確認時の注意点

ここで注意が必要なのが、基本的にその昔の戸籍をとった役場でないと、質問に答えてくれにくいという点です。

例えば、遠方の役場などから昔の戸籍をとったとします。
字が読めない為、自分が住んでいる地域の役場の戸籍課へ質問しても、その戸籍を取得した役場に確認して下さいと言われてしまうことも多いのです。

不親切だなと思った方もおられるかもしれません。
確かに、地域は違っても、同じ戸籍を扱っているのだから、親身になって教えてくれてもいいのにと思ってしまいますが、戸籍を読む場合に、戸籍担当の方も間違った事は言えません。確実にわかる事であれば答えてくれるかもしれませんが、微妙なラインであると思う場合は、やはりその取得した役場へ聞いてみて下さいと言われてしまうことになります。

これは、戸籍などに書かれている地域の名前なども関係しますから、馴染みのない地名などの正確な解読が難しいからかもしれません。

また、役場などに聞いてみて、それでもわからないと言う場合は、家系図を専門的につくっている業者や、士業の方々を頼りにするという方法もよいと思います。

普段からその業務を専門的に行っているわけですから、もしかしたら役場などの人たちよりも、より詳しく解読ができる可能性が高まるというわけです。
いかがでしたでしょうか?

今は、簡単に読むことができる戸籍も、昔は手書きで書かれている為、全て同じ字体であるというわけではないのです。
このような事も、知識として少し頭に入れておいても良いかもしれません。