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家系図作りはとても地道で難解な作業…

敗北したボクサー

ある日、思い立って家系図を作ってみようと腰を上げます。まずやることと言えば、真っ白い紙を広げてセンターの下方に自分の名前を書いてみることでしょう。

続いては兄弟や両親のこと。だいたいの場合、名前はもちろん生年月日まではソラでスラスラと書けるものです。さらに両親の兄弟姉妹ということになるわけですが、名前はわかっても生年月日までは知らないケースが多くなってくるのではないでしょうか。

そのあたりは両親に確認しつつ進めていく方法がスムーズです。どうしてもわからない細かい情報はとりあえず空欄のままにしておいて、一つずつ上の世代へと遡ってみます。自分から見てお爺さん・お婆さんの世代、さらにはひいお爺さん・ひいお婆さんの世代ということになります。ひいお爺さん・ひいお婆さんはそれぞれ4人、合計8人いるわけですから、徐々に情報も怪しくなってきて、手書きの家系図は空欄が多くなってしまいました。。

最初のステップとして自宅でできる作業としては、ここまでとしましょう。家系図作りの醍醐味はこれからです。戸籍をたどり古文書を読み解く、それはとても地道で難解な作業になるかもしれません。何度となく壁に当たって挫折しそうになることもあるでしょう。

家系図作りは自分を成長させてくれる

それでも、1度始めた以上、後には引けない意地のような感情も芽生えてくるはず。つまり家系図作りは自分との戦いなのです。常に「未だ知らないご先祖様との出会いを楽しみたい!」という思いを大切に、地道な作業を続けていかなければなりません。そんなわけで、この記事では「家系図作りがもっと楽しくなる!5つの大切な心構え」をご紹介します。ご先祖様に出会うための長旅を”楽しむ”ためのポイントをつかんで、楽しく根気よく家系図作りを進めていきましょう!

1.ご先祖様に感謝しながら取り組もう

墓参りする子供

当然のことではありますが、ご先祖様に対する感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。今ここに自分がいるのはご先祖様のおかげなのですから。

ある時は戦乱、またある時は大災害に見舞われてお家断絶の危機があったかもしれません。それをなんとか凌いで現代に家を繋いできてくれたのです。ご先祖様が一人でも欠けたら自分は生まれなかったのだ!という思いを持ち続けて家系図作りに向き合っていきましょう。

2.家系図作りは先祖供養だと信じよう

お墓

2016年に他界した放送作家でタレントの永六輔さんは「人は二度死ぬ」という名言を残しました。「1度目の死は医学的に死亡診断書を書かれたとき。2度目死は死者を覚えている人が誰もいなくなったとき」。きっとご先祖様の多くは、1度目の死は迎えられていることでしょう。では2度目の死はどうでしょうか。自分の手で家系図を作ることで、ご先祖様の存在を思い起こし、子孫へと語り継いでいくきっかけ作りをしていることになります。長い年月を経た後に子孫が自分を思い出してくれたら、何よりの先祖供養。きっとご先祖様も喜ぶはずです。

3.古い字の解読も勉強だと思うこと!

修行

戸籍調査を進めてゆき、明治以前の古いものになってゆくと、判読不明のスパイラルに陥ることになるでしょう。今の漢字に似ているけど、異体字や難字といった不思議な漢字に旧字体、ひらがなもさまざまな漢字をルーツとする変体仮名が、これでもかというくらい出てきます。しかも手書きなので、当時の役人の癖字に悩まされることも多いでしょう。

研究者の気分を味わえるのも醍醐味

それらを解読するのは楽しみであり、一つの勉強だと思うことが肝心です。今はインターネットである程度調べることもできますが、国会図書館のような場所で調べないとわからない局面も出てくるかもしれません。研究者の気分を味わうのも楽しむコツだと思って取り組んでみてください。

「古い戸籍の文字を読むコツ」の解説記事古い戸籍の読めない文字を読むコツ・裏技を大公開!

4.家族の歴史と日本の歴史を感じながら取り組もう

伊達政宗

幕末~明治維新の頃家族は日本のどこでどんな暮らしをしていたのでしょうか。そんなことを考えながら家系図作りに取り組むと、ワクワクするに違いありません。家族の一人一人も日本の歴史の一部としてシンクロしていたはずです。もしかするとご先祖様は、大きな歴史の舵取りに影響を与える存在だったのかもしれません。

学生時代に使った、歴史の教科書を物置から引っ張り出して、教科書片手に家系図作りを行うこともおすすめです。一つ一つの歴史が、現実に自分とリンクしていることにきっと気付けるはずです。

「源平藤橘」の解説記事源平藤橘を5分でおさらい!あなたの名字は何氏の流れ?

5.ご先祖様を探す宝探しのような気分で楽しもう!

宝探しをする子供

古い戸籍を紐解いて、ご先祖様に出会えた瞬間は天にも昇るような高揚感が得られるはずです。その姿はわからなくても、自分のルーツそのもの、自分を守ってくれていた一人には違いありません。この瞬間の喜びを持ち続けて取り組めば、家系図作りの長旅もきっと楽しくなります。夢中で取り組めば、時間があっという間に感じられるかもしれません。

家系図を作り終えたら、次は先祖のゆかりの場所を旅する「ルーツの旅」に出かけてみましょう!思いがけない発見があなたを待っているかもしれません!

ルーツの旅|遥か昔の先祖の街へ
突然「行きたい場所がある」と妻を連れ出す夫。順番に先祖のゆかりの場所を巡っていく物語です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

作業を楽しみながら進めることで、家系図を作る過程も楽しむことができるということがご理解いただけたのではないでしょうか。

それでも途中でご先祖様をたどる道が途切れたり、難解な文字に悩まされて先に進めなくなることもあるかもしれません。だからこそ、いざとなったら専門業者に頼んでもいいんだ!という楽な気持ちで家系図作りに取り組んでみてください。

家系図作成はとても根気がいる作業です。きっとそこまで頑張れた自分を、ご先祖様も褒めてくれると思いますよ。

「家系図の作り方」のまとめ記事【総集編】家系図の作り方のまとめ。自分で作るコツとは?