自分史とは?

自分史と家系図って何となく似ているものですが、何が違うのか、考えたことはありますでしょうか?
以前にも自分史や家系図について書かせて頂きましたが、比較して理解いただく為にも、もう一度おさらいをしておきたいと思います。

そもそも自分史と言うのは、自分の歴史を文章化するという事です。
つまり、自分の人生に起きた出来事や、その時の感情などを自由に文章にまとめることができるものです。

その自分史を作る魅力というのは、作られる方の理由に関して様々だと思いますので、一概にこれが理由だから作りましょうと言うことは言えません。

その人にとっては、もしかしたら人生の再確認をしたいという理由で作られる方もいらっしゃるでしょうし、自分の生きた証を残したいという人もいるでしょう。

また、これからどんどん生まれて繋がっていく子孫に、自分がその時生きた世の中や歴史を教えてあげたいと考えられる方もいらっしゃることと思います。

自分史というのは、内容にルールがありませんので、書きたい内容を自由に記載して作ることができるのが魅力の一つと言えるでしょう。
ですので、その時交友関係があった方や、プレゼントされて嬉しかった事、自分の趣味であったものなどを残すのも良いわけです。

また、そのような内容を残す事によって、その人の人生と言う歴史に深く踏み入る事ができることでしょう。

現代の日本では、小学生になれば日本の歴史や様々な勉強を経て、色んな昔の事を知識として知っていきますが、1人1人の人生自体まで細かく知る事は不可能だと思います。

例えば、戦争をした日本の歴史は、戦争をした経緯や、その結果勝つ事ができたのか?それとも敗戦してしまったのかなど、端的な情報は把握できますが、その戦争中に戦争に行った人や、戦争に行く家族を不安にかられながら見送った人など、その方たちのその時に思った感情や、実際に起きた出来事すべてを学校の勉強で網羅できるわけはありません。

ですので、もしその戦争のときに生きぬいた方が自分史を作られているのであれば、更に戦争に詳しい情報を知る事ができるチャンスがあるという事になるわけです。

自分史と家系図に違い

一方、家系図というのは、自分史とどう違いがあるのでしょうか?

家系図は、その家に代々繋がるご先祖様などを知る事ができる図のようなものですので、その方一人ひとりの名前や、生年月日などは家系図によって簡単に把握することができますが、その方がどのような人生を歩んで、どのような生活を送っていたかなどの、個々の詳しい情報までは、なかなか記載されていないことでしょう。

まず、自分史と家系図の大きな違いというのは、そこにあると言えます。

また、家系図に書ききれない情報は、別紙に記載する事もできますが、それも一人の情報を詳しく書くようなものではなく、あくまでも家系図にある方々の、もう少し詳しい情報を書いたものという位置づけのものとなります。

ですので、自分史のような、その人本人の詳しい内容までは、やはり把握するのは難しいといえるでしょう。

しかし、逆に言えば、自分史にはない家系図の魅力というものもあると思います。
自分史は、書いた方の事が詳しく知る事ができる一方で、それ以外の血のつながりなどがある方までは、把握するのは難しいですよね?

それに比べて家系図というのは、家系の全体像を把握する事が可能です。

パッと見て視覚的に把握できるのが家系図ですから、短い時間で、この人とこの人が養子に入った事や、この人とこの人が結婚して最初に生まれた子がこの人で、その人が大きくなってから、この人と結婚してできた子供がこの人なのか、とかそういったことがわかりやすいのです。

それに付け加えて、兄弟関係や親族関係にいたるまで、あらゆる自分に関わりのある全体の家系を把握することができるのです。

ですので、どちらが良くてどちらが劣るというわけではなく、目的としては合致するところはあるのかもしれませんが、根本的な内容については全く違うわけです。見る側にとっても、知り得る情報と言うのは、方向性として少し違いがある事がわかると思います。

目的の異なる「自分史」と「家系図」

その他の違いとしてあげられる事は、自分史と言うのは基本的に自分ひとりでも作成が可能です。
もちろん、それが大変だと思われる方でしたら、現代では自分史を作る代行やお手伝いなどをしてくれる業者もありますので、頼んでみるのも良いと思います。

しかし、家系図を作ろうとなると、場合によっては委任状が必要になるケースもあります。

今の世の中は、個人情報について、とても厳重に管理されている時代です。

ですので、自分の兄弟姉妹の戸籍であっても、自分の権限だけでは役所でとれず、委任状が必要になるケースが多いです。

戸籍法という法律により、個人が請求できる戸籍の範囲が直系尊属と直系卑属までだと定められているからです。

ですから、自分史が基本的に自分で作成できるのに対し、家系図は自分だけでは情報が不足する可能性も出てきます。

また、家系図を作成する際は、基本的に戸籍から様々な家系に対する情報をとって確認しながら作成していきますが、昔の戸籍というのは、古くなるとどんどん処分されていくのが実情です。

ですから、自分史は自分の事なので、自分が記憶している限りで作成できるのに対し、家系図には一定の限界があるという事も、一つの違いではないかと思います。

もちろん、廃棄されると言っても、保管期間を過ぎてもすぐに廃棄されるわけではありませんから、廃棄される前に家系図の作成を行うか、作らなくても戸籍だけでもとっておくかという方法をとらなくてはなりません。

ここについても、自分史と家系図の大きな違いだということができます。

一概に自分史や家系図と言っても、作る理由や、作り方なども様々であり、同じのようで、同じではないと言うことがわかっていただけたのではないでしょうか。

どちらにしても、自分史や家系図を作るという事は、素晴らしい事だといえます。

そこに記載されている内容を子孫が見る事によっても、何か感じるものがあるでしょうし、先祖を知る事によって、自分を知ったり、人生を見つめなおすというきっかけになる事だってあるでしょう。
皆様も是非、少しでも興味を持たれたのであれば、実際に作られてみてはいかがでしょうか。