はじめに

家樹代表の田代です。

「家系図を作ると、どんなメリットがあるのですか?」
「家系図を作る人は、一体どんな理由で家系図を作るのですか?」

これらの質問は、私たちのような家系図作成に関わるものであれば、必ずといっていいほど聞かれるものです。もちろん「今の時代に家系図なんて作る意味がないし、興味がない!」という方も多いはずです。確かに家系図は日常生活で必要なものではありません。しかし、作ることで少しだけ人生を豊かにしてくれるものです。

「なんとなく。少しだけ。家系図が気になっている。。」
そんな方に向けて、この記事では思いつく限りの家系図を作る意味を、決定版として5本のショートムービーを交えながら紹介します。これからご自身で家系図作りに挑戦する方も、家系図業者に依頼して作る方も、「何のために家系図を作るのか?」を自分の中で一度整理しておくことはとても大切なことです。長い記事になりますが、この記事を読んでいただくことで、皆さんが自分なりの「家系図を作る理由」をきっと見つけられるはずです。是非ご一読下さい。

自分のために家系図を作る

自分のルーツを知りたい

実は、「自分のルーツを知りたい」という動機が家系図を作る理由で最も多い第1位です。なぜ人は自分のルーツを知りたいと思うのでしょうか?それは、きっと「自分の存在自体に対する興味」なのではないかと思うのです。人は、生まれたときの記憶はなく、3才程度からの記憶しかないといわれています。誰でも一度は、「自分はどこからきたのだろう?」とか考えることがあるものです。ご覧になったことがある方も多いと思いますが、アメリカのテレビドラマで、「ROOTS」という作品があります。その中の黒人の老人のセリフでこのような言葉があります。

昔のことを忘れるな
覚えていて子供たちに伝えるのだ
ここで生まれた黒人は根なし草だ
アフリカ人でもなく、まして白人でもない
まるで故郷を持たぬ新しい部族のようだ
故郷を知らないから自分すら分からないんだ

「ROOTS」は、アレックス・ヘイリーの小説が原作の1750年〜1880年が舞台のドラマです。アフリカの戦士だった黒人の少年「クンタ・キンテ」が突然奴隷としてアメリカ大陸に連れ去られてしまい、白人からの差別に耐えながらも、アフリカ人としての歴史や誇りを子供や孫の世代まで伝承し、末代まで子孫達が自分のルーツを忘れずにたくましく生きて自由を勝ち取っていく、1977年のアメリカで社会現象になるほど大ヒットしたドラマです。上のセリフの「故郷を知らないから自分すら分からない」という部分は、自分たちのルーツがアフリカだったことを知らなければ、自分が何者かすらもわからない、という意味です。つまり自分のルーツを忘れずに、子孫に語り継ぐ大切さを主人公のクンタ・キンテに伝えているのです。

日本人の場合、海外にルーツを持つ方は多くはないと思いますが、海外では当然のように、著名なAncestry.comをはじめとした、たくさんのルーツ探しのサービスが存在しています。つまり、「自分のルーツを知りたい」と思うことは日本人だけではなく、人間にとって、とても自然なことだということです。海外には戸籍制度がないため、先祖探しも一筋縄ではいきませんが、日本には明治時代に整備された戸籍制度があるため、海外に比べてはるかに家系図作りがスタートしやすい環境といえます。日本で家系図を作るということは、まず明治時代までの戸籍を全国の市区町村役場から集めて解読することになります。明治時代の戸籍には江戸時代末期(幕末)までの家族の出来事が書かれているため、誰でも容易に幕末時代までのルーツは辿って知ることができるというわけなのです。

一般的な家族であれば、幕末までの家族の歴史は知らない場合が多いでしょうから、今まで誰も知らなかった家族の歴史がわかる可能性も高い、ということになります。そういった新しい発見や知的体験が得られるロマンが家系図にはあります。そして人が元来持つ“知的好奇心”こそが家系図を作る動機になっているということなのです。

しかし、どんなに専門的な調査を行っても、自分のルーツが縄文時代まで判明することはありません。わかったとしても平安時代までです。「終わりのない旅」にならないように、自分の好奇心にどこかでキリをつけなければならない、ということも是非忘れないで下さい。

先祖のゆかりの場所を知りたい

家系図作りを進めていく過程で、自然と先祖のゆかりの場所がたくさん判明することになります。先祖のゆかりの場所とは、いわゆる先祖の本籍地のことです。今は転居に制限はないため簡単に引っ越しや転籍ができますが、幕末時代は輸送や交通の便も悪く、簡単に引っ越しができませんでした。さらに江戸時代であれば、「県」ではなく「藩」が土地を治めていましたので、藩をまたぐ移動には許可が必要となっており、土地の移動は困難だったのです。

そのことから、明治・幕末時代の先祖の本籍地は自分のルーツへの手がかりや意味が必ず隠されている、「先祖のゆかりの場所」ということになるのです。

私のエピソード
私の場合、東京生まれの東京育ちで、父の故郷が山形県ということは知っていました。一方で、母の故郷に関しては全く知らなかったのです。母が幼い頃から東京育ちであることは知っていましたが、それ以上の情報はありませんでしたし、改めて親に聞くようなことでもありませんでした。 そんな私が家系図を作りルーツを辿ってみると、とても多くの発見があったのです。父親の先祖のゆかりの場所は当然のように山形だったものの、母親の系統で今まで自分の知らなかったことがたくさんわかったのです。自分の祖母の故郷が名古屋市の昭和区だったこと、祖父の故郷が新潟県の上越市だったこと、一番ビックリしたのは、私の曽祖父の出生地と本籍地が東京都千代田区の麹町だったことです。 東京都千代田区にある麹町は、自分が通っていた大学のすぐ横のオフィス街でしたから、今まで何度も通りすがっていた町でした。そんな場所が曽祖父のゆかりの場所だったと知ったときは、何か運命めいたものも感じてしまうものです。同時に、自分が生きている間にこのことを知れてよかったとも思いました。とても小さなことかもしれないですが、自分にとってなんでもなかった町が、たった一つのことを知ったことで少しだけ特別な町に変わったからです。このとき、少しだけ心が豊かになった気がしました。家系図をとおしてそんな体験をすることができるのです。

若者が家系図を作る意味はある?

家系図と聞くと、シニアの方が作るものと考える方も多いですが、若者やビジネスマンにとっても家系図を作ることは、とても意味のあることです。実際に若いうちに作る方が増えています。若者やビジネスマンが家系図を作る理由は、ズバリ「自分の人間力の向上」のためなのです。それでは具体的にご紹介しましょう。

名字と家系は同じ?
自分の名乗っている名字について、どんなことを知っていますか?家系図を作ると、先祖を辿ることが名字を辿ることだということに気付きます。日本にはたくさんの名字が存在していて、名字の由来も様々です。自分の名前の一部である、身近な名字の由来やルーツを知っていて、人に伝えることができたら、きっと自分の名前を覚えてもらいやすくなるでしょう。自分の名字のルーツを知っているということも、自分の中の引き出しを増やすことになるのです。
僕のルーツ|名字を辿って行き着いた場所
珍しい名字を持つ若者が、カフェの店員の一言をきっかけに、名字のルーツを探しに行く物語です。

 

家系図は、この物語のような若者が作るメリットも多いといえます。若い方ほど知的好奇心が旺盛でしょうし、自分へのルーツへの興味がある若者も多いはずです。若くて体力がありますから、自分の足を使って色々なことを調べることもできます。これから社会で活躍する若者が自分探しや自分の人間力を高める一つの方法として、家系図作り、自分のルーツ探しはとてもよいものなのです。他にも若者やビジネスマンが家系図を作るメリットはたくさんあります。
自分の存在について語れるようになる
皆さんは自分のことについて、どれだけ知っていて、どれだけ語ることができるでしょうか?もちろん、履歴書に書くような自分が生まれた場所、育った場所、家族関係については十分把握していることでしょう。しかし、自分のルーツや先祖のことについても話すことができるでしょうか?おそらくきちんと話せる方は少ないと思います。
私が家系図を作り、自分のルーツについて知るまでは全く話すことができませんでしたが、家系図を作った後は、自分の先祖の名前や、先祖が他の家から養子からきていたことや、珍しい名字の家系と関係があったこと、家紋の絵柄等、一族の歴史についても人に話して伝えられるようになりました。そこまで自分のことをわかっていて、人に語れる人は希少ですし、とても素敵だと思います。自分が生まれる前の歴史についての興味も自然と湧いてきます。たくさんの人と関わる中で、自分のルーツを語ることができるということは、自分をアピールできるポイントが増える、つまり自分の人間力が増しているということになります。
たくさんの人と共通点を持てるようになる
家系図を作ると、自分が今名乗っている名字以外の名字や、家紋、自分が今まで知らなかった先祖のゆかりの場所がわかるようになります。普段の生活や仕事をしていく中でも、たくさんの人に出会うことになります。そのたくさんの人は、色々なバックグラウンドを持った人達でしょう。
名字に関していえば、普通は自分の名字にしか関心がないものですが、家系図を作ることで、自分の先祖が名乗っていたたくさんの名字にスポットライトがあたることになります。同じ名字の人に出会うと共通点を持てることになります。今までは自分が名乗っている名字だけでしたが、家系図を作った後は、自分にゆかりのある名字をたくさん知ることができるので、様々な名字の方と共通点を持てることになるのです。さらに先祖のゆかりの場所に関していえば、自分の生まれた場所や育った場所と同郷の人とは自然と話しが盛り上がります。それは誰もが経験していることでしょう。自分の先祖のゆかりの場所に範囲を広げてみると、たくさんの人と共通点を持つことができるようになるのです。全国から人が集まる都市部で仕事をしていると、同郷の人に会うと安心するものです。家系図を作り、自分の人間力を高めるということは、たくさんの人と共通点を持つことができて、自分の魅力を高めることができるということなのです。
精神力・自己肯定感が高まる
生きていると、必ず辛いことも経験します。それが人生です。辛いことが起こると、自分がとても不幸に思えてきて、「自分は何でこんな思いをしなければいけないんだろう」と思うこともあるでしょう。自分が不幸に思えてくる感情の元を辿れば、相対的にみて“自分だけが”と感じる気持ちがあるということです。家系図を作ることで、自分が生まれる前にたくさんの先祖がいて、その中の一人が自分なのだと気付くことができます。それからは、もし辛いことがあったとしても、自分はたくさんの人の中でそんな「役割」を与えられたのだと思うようにします。そうすると、自然と気が楽になるものです。そうすると、自分に起こる全てのことをありのまま受け入れることができて、これからもありのままの自分でいいのだ!という自己肯定感も生まれてきます。

「終活」としての家系図作り

老人の手

近頃では、「終活」という言葉がよく聞かれるようになりました。ある程度の年齢になったら、自分の死と向き合い、残される家族に迷惑をかけないように、自分の人生を振り返り、自分の身の回りの整理をすることを終活といいます。具体的なものを挙げると、次のようなものです。ちなみに家系図は、数ある終活の中ではまだマイナーな存在です。

終活の主なもの

終活の種類 目的
エンディングノートを書く 自分の終末期や死後に、家族が様々な手続や判断をしやすくするため
遺言を書く 自信の死後の財産承継の意向を遺族に伝えて、スムーズに相続手続きを行うため
相続の生前対策 相続時のトラブルを防止し、かつ相続人が払う相続税を節税するため
葬儀の事前見積 自分の死後、遺族が葬儀社選びや葬儀費用で困らないようにするため
お墓選び 自分の意向に合わせたお墓に入るため、残された遺族が自分のお墓選びで困らないようにするため
家系図作り 自分の知的好奇心のために自分のルーツを辿り、作った家系図を子孫に伝承するため

終活に全て共通していることは、「残された家族に迷惑をかけないように」「自分以外の誰かのため」に「自分が死ぬための準備」をしているということです。自分が最後までしっかりと迷惑をかけないように準備するということは素晴らしいことだと思います。

でも本当にそれだけでいいのでしょうか。自分の死を認めたい人や、死にたい人はいないのに、自分が死ぬ準備を笑顔で楽しくできる方がどれだけいるでしょうか。私は、家族だったら、少し位は迷惑をかけてもいいのではないかと思います。それが許されるのが家族ではないでしょうか。

だから迷惑をかけないように生きるだけではなく、人のため誰かのために行動する中で、一つだけでも自分のためにする終活があってもよいと思うのです。家系図作りは死ぬことと関係がなく、自分の知的好奇心のため、“自分のためにできる楽しい終活”です。仕事を引退して時間のある方であれば、自分のルーツ探しに夢中になれるかもしれません。

さらに、作った家系図は、子供や孫に引き継いでいってもらう伝承物にもなります。家系図作りは、いわば世代のバトンリレーのバトン作りなのです。このように、今までにない前向きな“自分のためにする終活”だからこそ、家系図をオススメしたいのです。

相続の準備として家系図を作る

相続手続の準備として家系図作りをする家族もいます。スムーズに財産の承継を行うため、親が元気なうちに相続の話をしておくことは、とても大切なことです。

しかし一方で、相続の話はお金や財産のことで生々しい話になりがちで、子供からは意外と話しづらいものです。突拍子もなく、「遺言を書いてもらいたいんだけど!」と切り出したりしたら、「まだ元気だから大丈夫だ!」といわれてしまうこともあり得ます。最悪のパターンとしては、下手に相続の話をすることで親の財産を狙っている、と勘違いをされてしまい、関係がギクシャクしてしまうことです。

そんなとき、「一緒に家系図を作らない?」と子供から言われたら、親はどう感じるでしょうか。家系図は家族の絆を形にする前向きなものですから、ビックリはされても嫌な気はしないものです。なぜ嫌な気がしないのかというと、お金・財産のことや、死ぬことと関係がないからです。家系図を作ると、たくさんの先祖がいたこと、これからも自分の子孫が生き続けることを目で見て感じることができます。そのタイミングで、「相続のことも考えてみない?」と切り出しやすくなるといいます。家系図を作るだけでも十分面白いものですし、終活として楽しむこともできるのですが、さらに相続について家族全員で考えるキッカケにもなるのです。

さらに家系図を作りに必須なのが、戸籍です。その戸籍は相続手続のときに有効期限がなく、そのまま流用することができるので、きちんと保管しておけば、いざ相続!となったときに手続がスムーズに行なえます。 私たちは高齢のお客様に対しては、家系図作りを「最も手軽な相続対策」と言っています。直接遺言を作ることにはならないものの、出来上がった家系図を見ることで相続発生時のイメージ作りができるのです。さらに家系図があることで、法事の際にも親戚の関係性と名前と顔を一致させることができるようにもなります。家系図にはそんな実用性もあります。

誰かのために家系図を作る

両親・祖父母のために家系図を作る

家系図を作る理由で2番目に多いのが、両親やおじいちゃん、おばあちゃんに見せたい!贈り物としてプレゼントしたい!というものです。人も歳をとるにつれて、生きていく上で必要なものも変わってきます。食べ物も好きなものをたくさん食べられるわけでもなく、キレイな洋服やバッグ、宝石がほしいわけでもない。人はどうやら年齢を重ねるにつれ、欲しいものが減っていくようです。

そんなとき、大切なおじいちゃん、おばあちゃんに家系図を贈る方が増えています。家系図はプレゼントするだけではなく、家族が揃ったときに一緒に眺めてみたいものです。家系図には懐かしい名前が並んでいるので、昔話の一つも聞けるはずです。昔のことを懐かしんだり、思い出したりすることは、幸せを感じられ、脳が活性化されて、健康にもよい影響を与えるとする研究もあります。

親への贈り物|父に内緒のサプライズ
久々に実家に顔を出すことになった息子夫婦が、親に感謝の意味を込めて贈り物をするエピソードです。

この動画をみてわかるとおり、家系図は一度作って終わりではなく、これからもずっと子孫へとつないでいくものです。家系図には作成者の名前を入れることがありますが、その名前は両親や祖父母にしてあげて下さい。この先ずっと受け継がれていくはずの家系図に、自分の名前が入っていれば、きっと誇らしく感じられるはずだからです。

子供のために家系図を作る

あなたは、自分の子供に家族の歴史をどれだけ伝えることができるでしょうか?家系図作りは、自分だけのためではありません。自分が知った家族の歴史を子供に伝えることで、その子供も歴史を引き継ぐことができるのです。自分のルーツは子供のルーツと同じ。自分が生きた証を子や孫に託すこともできるようになります。子供がいる方は、自分だけに家系図を作るのではなく、子供のためだということも考えてみて下さい。

娘への贈り物|一人娘に託す家族の絆
ここで見ていただくムービーの登場人物は父と娘の2人。
結婚前夜、一人娘と過ごす最後の夜。父が娘に贈り物をする物語です。

父親は、娘が嫁に出てしまうと家が途絶えてしまうことになります。今の時代、そんな家が途絶えることなんてどうでもいい!という方もいるかもしれません。でもせめてもの思いで、父親はそっと家系図を娘に手渡し、家を託したのです。

亡くなった家族のため

「人は二度死ぬ」
作詞家・放送作家の永六輔さんが残したこの言葉をご存知でしょうか?

一度目の死は体が動かなくなり、肉体が終わりを迎えたとき
二度目の死は全ての人に忘れ去られて、その方のことを知る人がいなくなったとき

そういった意味だそうです。

これまで、世界中で数えきれない人が生まれて、亡くなっているのですが、ほとんどの方が忘れ去られているのが現実なのです。残された遺族がその方のことをずっと忘れずにいて、さらに子孫まで語り継いでいくことができれば、その方は家族の中で永遠に生き続けることもできるということになります。永六輔さんのような功績を残した方は、銅像や立派なお墓が建てられたり、教科書・書籍・音楽が残って後の世代に語り継がれていくこともあるでしょう。しかし一般の方にとって、そこまでの功績をあげることは現実的ではありません。

これまでは、位牌や仏壇、お墓が先祖の存在を語り継いでいく役割を果たしてきたといえます。今は時代が変わり、家族のあり方も変わってきています。家からは仏間がなくなり、お墓も「先祖代々の墓」という形をとらず、管理の手間がかからない永代供養をとるケースも増えてきました。

でも先祖がいなければ自分はいないわけですから、先祖を大切に想う気持ちはいつまでも変わらずありたいものです。家系図は仏具ではありませんが、固定費やスペースもとらずに、先祖のことを末代まで語り継ぐことのできる装置としての役割を果たすことができるものなのです。

父が残した暗号|家族が読み解いたメッセージ
父親の七回忌で久しぶりに集まった家族。亡くなった父の本棚から、1枚のメモを見つけることから物語が始まります。

この動画のように、メモのような家系図を作っている方はたくさんいます。あるタイミングで、自分の家族や身の回りのことを整理したくなるのかもしれません。この動画の最後は、家族が家系図を眺めながら話をするシーンがあります。このシーンが最も家系図の魅力をわかりやすく伝えています。

このムービーのように、家族が亡くなったことをきっかけに家系図を作る方も多いものです。亡くなった家族とは話すことはできませんが、家系図を作ることで、その故人が生きた足跡を辿り、振り返り、懐かし話に花を咲かすきっかけになるのです。亡くなった方もきっと喜ぶことでしょう。

戸籍を辿って家系図を作るだけでは、先祖の人柄や逸話はわかりません。そのかわり、もし家族のエビソードを直接聞ける家族がいるなら、聞いてみたくなるでしょう。同時に、直接話を聞ける家族がいることにありがたみも感じられるようになるはずです。

ルーツの旅

田舎

家系図を作る醍醐味とのいえるのがこの「ルーツの旅」。
本記事「先祖のゆかりの場所を知りたい」の中で、家系図を作る過程で自分のルーツへの手がかりや意味が必ず隠されている、先祖のゆかりの場所が判明することはご紹介しました。このルーツの旅は、その場所に自分の足で行ってみる、自分だけのコンセプト旅行、知的探求の旅のことです。

先祖のゆかりの場所に行ったとしても、ドラマみたいな出来事は起こらないかもしません。しかし、その場所に行き、様々な景色をみたり、その土地の人と話をしたり、その土地の風や匂いを感じたりすることで、何かを感じることができるかもしれません。長い歴史の中で、人は生まれて死んでいくので、現代に遠い昔の先祖に会うことはできません。しかし、長い歴史を経ても「先祖のゆかりの場所」はまだそこに変わらずあるのですから、実際に足を運んでみたいと思うのは自然なことです。そんな一生に一度は行っておきたい、自分にとって意味のある特別な旅が、ルーツの旅なのです。

ルーツの旅|遥か昔の先祖の街へ
突然「行きたい場所がある」と妻を連れ出す夫。順番に先祖のゆかりの場所を巡っていく物語です。

生きてる間に行かなきゃいけない場所がある。
一度は見ておかなければならない景色がある。

それがルーツの旅のキャッチコピーです。先祖のゆかりの場所に行っても、このムービーのようにキレイな景色ではないかもしれませんが、きっと自分にとって大切な何かを感じることができるはずです。旅ではたくさんの写真を撮って、ルーツの旅の思い出話を、子供や友人に話すこともできるようになるはずです。家系図は作って終わりではなく、作ってからが始まりだということを忘れないで下さい。

家系図を作る本当の価値とは

屋上の夕焼け

家系図を作る方はたくさんいて、家系図を作る理由も様々です。
最後に、この記事を読んでくださった方には是非、家系図を作る“本当の価値”を是非知っていただきたいと思います。世には色々なタイプの家系図があります。

・巻物の家系図
・額装された家系図
・高級な和紙に筆耕士が書いた家系図
・エクセルで簡単に作った家系図
・手書きで一生懸命作った家系図 等

様々です。どんなものでも構いませんので、自分に合ったお好きな家系図を作って下さい。なぜなら、どんな家系図も基本的な価値は変わらないからです。

つまり、家系図の本当の価値は、“もの”としての家系図自体にあるわけではないということなのです。

家系図は、必ず何かのきっかけになります。

  • 先祖への感謝の気持ちが芽生えるきっかけ
  • 家族で相続について考えるきっかけ
  • 家族の歴史を家族で振り返るきっかけ
  • 亡くなった父のことを振り返るきっかけ
  • 自分の家について、家族で話すきっかけ
  • ルーツの旅に出るきっかけ

家系図を作ることが、自分が何かに”気づく”きっかけになることもあります。

  • 自分が先祖のことを今まで全然知らなかったことに気付いた
  • 自分の先祖がどこに暮らしていたのかわかった
  • 自分の名前や字に意味があったことを知ることができた
  • 自分がたくさんの先祖に囲まれていると気付いた
  • 自分の先祖のゆかりの場所を知ることができた
  • 自分の両親や祖父母を大切に思うきっかけになった

家系図を作る意味や価値は、「もの」としての家系図自体にあるわけではなく、家系図を作ったことをキッカケとして自分が何かを思い出したり、何かに気付いたり、先祖のゆかりの場所に実際に旅してみたり、改めて家族のありがたみに気付いたりすること。

つまり、家系図が自分にとって何かの気付きになったり、何かの行動につながること、それこそが本当の価値なのです。

まとめ

いかがだったでしょうか。

  1. 自分のルーツを知りたい
  2. 自分の先祖のゆかりの場所を知りたい
  3. 自分の名字の由来を知りたい
  4. 自分の人間力を高めたい
  5. 前向きな終活として家系図を作りたい
  6. 相続の準備として家系図を作りたい
  7. 両親・祖父母に見せたい
  8. 子供のために家系図を作りたい
  9. 亡くなった家族のために家系図を作りたい
  10. ルーツの旅に出てみたい

この中から、自分なりの家系図を作る理由は見つかりましたか?

理由は一つである必要はなく、たくさんあって構いません。家系図作りは作業を業者に依頼しても、自分で作る場合でも、結局自分が作るものです。この記事の中から、自分なりの家系図を作る理由、意味を見つけてみて下さい。自分なりの理由を見つけることで、自分が実際に手にする家系図の価値もより一層高く感じられることでしょう。

家系図は人生で二度作るものではありません。
一生に一度だけ作るか、一生作らないか、それしかありません。

一度しかない人生ですから、自分のルーツを知り、少しでも豊かな人生を送るきっかけとして、家系図作りに取り組まれることをおすすめしたいと思います。

【この記事を書いた人】
家樹株式会社 代表取締役 田代隆浩