苦労して作った家系図、どうやって保管すればいい?

家系図作りはちょっとしたブームの様相を呈しているようで、自身の結婚や子どもの誕生、還暦や定年退職、さらには終活の一環といった具合に、さまざまなきっかけで取りかかっている人が増えています。自分でこつこつ調べる方も多いのですが、近頃では専門業者に作成を依頼するケースが急増してきているようです。

作成後の保管方法で悩む方が多い
家系図作成は古い戸籍の旧字体やかつての地名を読み解き、その先にある古文書や墓所、菩提寺を辿ってやっとのことで出来上がるわけで、完成するまで苦労が絶えません。もちろん、自分のご先祖様を辿る旅のようなものですから、そんなに簡単に目的地に着いてしまっては味気がありません。困難な道のりも、家系の重さと考えて作業を続けます。

こうしてようやく出来上がった家系図。感慨もひとしおです。さて、この先どうやって保管すればよいでしょうか。子どもや孫、その先の子孫にしっかりと継承してゆかなければなりません。家系図を作る人は増えていますが、実は保管や管理の方法に関して悩んでいる人が多いそうです。そこで今回は、どうやって後世に引き継いでゆけばいいかについて考えてみましょう。

掛け軸や額装した家系図の保管方法

せっかく美麗な家系図を作成したのですから、飾っておくのが一番だと思います。直筆の原本は保管して、コピーやオフセット印刷で複製品を作成し飾ってはいかがでしょうか。

温度管理のしやすい環境で保存
それでも日焼けや経年の劣化で色が褪せたり、文字が読みづらくなっていってしまったりします。天然素材のしっかりとした和紙だと、虫食いや結露などによるシミにも気をつけたいものです。しかし博物館にあるようなガラスのケースに納めて温度や湿度管理をしっかりする、というのはさすがにご家庭では難しいでしょう。

そこで、できれば直射日光が射し込まない比較的奥の部屋の、日常的にエアコンを使用する環境で飾ることをお勧めします。さらに、ホコリが付くと虫やクモが付くこともあるので、時々壁から外して掃除をしつつ、傷みや劣化がないか点検するように習慣づけましょう。これもご先祖供養の一つです。

直筆の家系図を自宅で保管するのには、湿気・ホコリ・強い光・酸化・虫を避けることができる箱などに納めて、可能であれば耐火金庫で保管するのが最善です。外部の貸金庫などでもいいでしょう。その上で、在処を次の世代がわかるように心がけて下さい。

デジタルデータ化した家系図の取り扱い方
自分で家系図を作る場合、パソコン上でエクセルやパワーポイントを使って少しずつ構築してゆく方が多いようです。レイアウトにも凝りたいという場合は、市販の家系図作成ソフトや、グラフィック系のアプリケーションを使って仕上げることもあるでしょう。ただこの場合は、家族や子孫に家系図を引き継ぐ際、そのソフトやアプリケーションを持っていなければファイルが開けない、という事態に陥ってしまうので注意が必要です。

また、出来上がった家系図を自分のパソコンの内蔵ディスクに保存しておくのはもちろんですが、保管するのがそこだけだと、パソコンが故障したり、万が一盗難にあった際にはデータも一緒に消失してしまいます。必ずリムーバブルのストレージとしてCD-RやDVD-R、ブルーレイといった光学ディスクや、USBメモリ、SDカードなど複数のストレージに保存して保管しておきましょう。

出来上がった段階で家族にストレージを配布したり、メールで送ったりしておいてもいいでしょう。デジタルデータと一緒に掛け軸や額装した家系図があれば、ストレージを一緒に保管しておくこともお勧めです。さらには、無料のクラウドストレージにコピーを保存しておくのも安心です。その際はアクセスするID、パスワードを家族に共有しておきましょう。

作業中のデータ消失にも要注意

ご先祖様の大切な情報がぎっしり詰まった家系図。せっかく苦労して作ったのですから、大切に保管してゆきたいものです。形のある家系図でもデータ化された家系図でも形式に関わらず、子孫に繋いでゆくためにはさまざまな事態を想定して、安全な保管手段に万全を尽くす必要があります。

特にパソコン上で情報を管理している場合は、ハードのトラブルで作成中のデータが台無しになってしまうこともあるので、頻繁にクラウドに保存することをお勧めします。うっかり消失してしまうと、もう一度最初から作成するのはモチベーションも下がり、とても大変です。念には念を入れて、安全な管理を心掛けましょう。