日本人が当たり前のように、生まれたら出生届を出して、親の戸籍に入り、結婚したら”入籍”をして、自分が死ぬまでどこかの戸籍に入っているということは、皆さんもご存知だと思います。

日本人にとって、生まれてから亡くなるまでの経緯については、この戸籍にほとんどの情報が記載される事になり、例え結婚や死亡などによって除籍があったとしても、その先の戸籍をたどる事によって、その方の人生が見えると言うのは、馴染みの深い事だと言えるでしょう。

しかし、このような戸籍の制度は、日本だけで行われている事なのでしょうか?

戸籍制度のある国

現在日本と同じような戸籍の制度を設けている国と言うのは、韓国や台湾等とされています。

ちなみに、現在の台湾の戸籍に関する制度ですが、日本では各本籍地のある市町村役場などが行う一方、台湾では国が管掌しているとの事です。

更に、日本と異なる点としては、全国的なオンライン管理がされているようなので、別の管轄している事務所などであっても戸籍謄本がとる事ができる為、大変便利だと言えます。

ただし、日本が統治していたと言う事がある為、例えば台湾国籍の方が、家系図を作ろうとしたりする場合、その統治時代の情報を集めるとなると、統治されていた旧戸籍を取る必要が出てくる場合があります。

この旧戸籍をとる為には、管理しているのが專門の部署となっていて、特殊な窓口で申請をする必要があるようです。

また韓国も同様に、昔日本が統治していた背景から、戸籍の制度が残っているようです。

日本以外の外国にも、当時日本が統治したと言う歴史もあり、日本と同じような戸籍制度が設けられている事がわかります。

ですので、日本、台湾、韓国の3国であれば、この戸籍を使って家系図を一定の範囲作る事はできそうですね。

3国以外の国の戸籍はどうなっているか

結論から申し上げると、戸籍という制度を導入しているのは、上記でご紹介した、日本、台湾、韓国の3国となります。

つまり、他の国には戸籍制度はないと言う事です。 (ちなみに余談ではありますが、韓国は2008年に戸籍制度を廃止し、従来の家族と言う制度から個人を中心にした制度に改正されています)

私たちが当たり前のように認識している戸籍制度は、世界中で見ても、かなり少数な事がわかって頂けたと思います。

次に、ドイツの場合で見てみましょう。

ドイツ

ドイツには、戸籍ではなく、家族簿というものがあるそうです。

その家族簿には、日本のような筆頭者という人はおらず、夫婦も書類の上で平等という形によって記載が行われているそうです。

この家族簿の始まりは、ナチスの時代に人種政権に用いるために取り入れられた制度とのことで、家族簿には家族単位で身分の登録が行われているようです。

このドイツの家族簿についても、戸籍ではないにしろ、家族の事が掲載されているので、日本などの戸籍制度に用いられているような内容と、少し似ている所があるのかもしれません。

この家族の単位で登録をする国の場合は、基本的に国側が、姓の把握や、干渉などを行う目的が比較的強いとされています。

つまり、結婚によって名字が変わったり、それ以外の理由によって変更があった場合などについても、国が把握しておきたいということになります。

その他の国としては、個人の単位によって登録をしていると言う国があります。

その方法を使っているのは、スウェーデンやオランダとなります。

スウェーデン国旗

これは、人間を単位にした登録と言うわけではなく、事件別に、生まれた時、結婚した時、亡くなった時・・・と事件別に登録をしています。

ですので、戸籍制度や、家族簿を使っている国に比べると、比較的国に干渉をされていない印象を受けます。

また、カナダや、アメリカなどについては、完全に事件別とされているようであり、その人個人が身分の変動があったとしても、一覧にする事ができない仕組みになっているようです。

もちろん、結婚すると言う場合について、名字の選択に対する届などは出すようなのですが、日本のように細かく干渉はされていないというわけです。

意外にも日本人である私たちは、生まれた時から戸籍制度によって、そこに様々な内容が記載されることが当たり前になっていますが、海外ではこのように干渉されないと言う事を考えると、日本は少し国からの干渉が強い国なのかもしれません。

次はフランスの場合で見てみましょう。

フランス国旗

フランスにも戸籍の制度はないようですが、その代わりに市民籍というものがあります。

これは、生まれた時に出生届が出されるわけですが、その時点で一人一人に作られるようになっているそうです。 そこには、両親の名前も記載されるので、それをもとに家系図は作れそうです。

フランスの場合も、日本とは違い、それぞれ個人である一人一人が生まれた時から死ぬまでの間に、その市民籍を持っており、内容に変更があった場合にも、その生まれた時に作られた市民籍というものに変更事項が記載される事になっています。

日本の戸籍は家族単位で管理されており、フランスでは個人であるその人1人に対して管理が行われていると言う事になります。

なので、結婚をしたとしても、同じ戸籍や市民籍が作られると言うわけではなく、持っている市民籍に婚姻した内容や、結婚した相手である配偶者の名前が書き込まれる事になるようです。

日本は籍を外さない限りは、同じ家族の情報がその1つの戸籍謄本に掲載されているので、フランスに比べると調べるのにも便利な部分もあるように思えます。

さらに日本は戸籍謄本の本籍地を自由に変更できる国です。その為、この場所が好きだからと言う理由で、簡単に遠方の住所を本籍地にしてしまう事ができます。

家系図を作ろうと思って本籍地を調べたら、現住所よりすごく遠い所に本籍地があり、その管轄している役場などに請求しなければならない為、多少不便だと言う事もできます。

一方、フランスの場合は、市民籍は作った時の場所から移すことはできないそうです。その意味ではフランスの制度の方が身分情報を集めやすいといえます。

生まれた所から長い人生の中で遠くに引っ越す場合もあるでしょうから、移せないと言うのは少し不便にも思われますが、市民籍は1人1つですので、その1枚の内容で全ての事がわかると言うのは利点だと言えますし、近年ではインターネットが普及している為、遠方でも不便だと言う問題については解消されているようです。

いかがでしょうか、日本と外国とでは、国によっても戸籍の制度があったり、戸籍ではない管理の方法をとっている国も沢山あり、日本に比べると外国の方がシンプルだと言う印象を受けます。

管理の方法などに違いはありますが、何かしらの形で管理が行われていると言う観点から、一定の範囲で家系図を作る事は可能だと言う事がわかります。

戸籍制度を導入している日本も、もう少し便利になると家系図が作りやすくなるかもしれません。