家系図作りは、家族の歴史をつないでいくこと

家系図を作る動機はいろいろあると思います。直感的に自分のルーツを知りたいと思う方、またご先祖様が日本の歴史とどう絡んでいたのかが知りたい方など、自身の知的好奇心に駆り立てられて家系図を作る方が多いものです。そして何より大事なのは、子どもから孫、その先の子孫へと家族の歴史をつないでいこうという気持ち。家系図作りの意味として、とても重要なことではないでしょうか。

家系図が役に立つ場面を考えてみる

家系図作りの道のりは、決して平坦なものではありません。古い戸籍や古文書と向き合って、根気が必要な作業が続きます。納得がいく家系図ができるまでに数年を要することもあるでしょう。そうして出来上がった思い入れ深い家系図。綺麗に清書されたものは金庫などで家の重要書類と一緒に大切に保管しておきたいものです。

でも、せっかく作ったのですから何かの時に役に立てたいものです。今や家系図もデジタル化して保存しておくことができます。気軽にディスプレイに表示して閲覧したり、好みのサイズの用紙に出力したりすることも簡単にできます。そこで、どんな場面で家系図が役に立つのかを考えていきましょう。今回は法事のときです。

疎遠になりがちな親戚付き合いをなんとかしたい

歳を重ねていくと、親戚と会う機会が減っていってしまうのではないでしょうか。子どもの頃は同じ年頃の親戚と遊んだり、盆暮れに集まったりすることも多いものでした。それが大人になってしまうとそれぞれが忙しくなることもあって、日常的に連絡を取り合うことも少なくなってしまいます。機会があるとすれば、家族にとって重要なイベント、家族の公式行事と言ってもいいのは、やはり冠婚葬祭です。

結婚式では晴れの場ですので、新郎新婦を中心に話題に花が咲きますが、お相手のご家族との交流にも気を遣います。それでも祝福ムードで楽しい時間はあっと言う間に過ぎてゆくとなることが多いでしょう。一方、法事の場では法要前後の待ち時間や会食の最中など、あまり陽気な話で盛り上がるわけにもいかず、どことなく間が持てないような微妙な時間が過ぎていくのではないでしょうか。そこで家系図がとてもいいアクセントになります。

家系図で法事の会食は大盛り上がり?

たとえば、その法事に関わる家系の部分だけを抜粋した家系図をコンパクトにプリントアウトして、法事の参列者に配るというのはいかがでしょうか。自分の知らないご先祖様に出会えたことで感嘆の声を上げる親戚がいるかもしれません。また、法事の際にいつも顔を合わせるけど自分とどういう繋がりにあるの今ひとつはっきりかわからない親戚が、家系図を辿ればすんなりわかってスッキリ、ということもあるでしょう。

会話だけではどうしても見えにくい関係も、皆で家系図を眺めながら話をしていると色々なことがわかってきます。「何代前のお爺さんはこういう人だった」「あの人はこんなことで表彰されたことがある」「ひいお爺さんとひいお婆さんのなれ初めはこんな話だった」といったように、家系図調査では決して得られることがないようなエピソードや個々の人柄に迫った話が飛び出してくるものです。そういう話を書き留めておいて家系図に添えておく、というのもまた楽しい作業になるでしょう。

さらに、家系図調査の範囲ではなかったかもしれない母系の先祖や傍系の話題にも興味深い話が出てくる可能性が高いです。そんな会話がきっかけで、日頃は疎遠になっていた親戚とまた交流が盛んになったり、ご先祖様に関する新たな資料が出てきたり、というのもワクワクさせられます。

家系図と法事の相性は抜群

法事の場に家系図が1枚あることで、ご先祖様を思う気持ちが一つになる。やはりそれは親戚、つまり大きな家族だからこそでしょう。

「ご先祖様を大切にする」という点において、法事と家系図はとても相性がいいものだと思います。そして、そういう気持ちは法事のような場面でしっかりと下の世代に受け継がれてゆけばいいのではないでしょうか。家系図は、大切に仕舞っておくだけではなく、ぜひこのように活用していくことをお勧めします。