少し小高い場所にある立派なお庭のあるご自宅にお住まいの栗原様にお話を伺ってきました。5人姉弟の末っ子としてお生まれになった栗原様は、長男である自分が家のことをしっかりと残さなくてはならないとお思いになり、家系図作成を決意されたようです。ご自身でも墓石や過去帳などを読み取り、家樹が調査した結果と合わせて家系図を作成させていただきました。
※感染予防の為、マスクをして取材しております。
自身も家系図作成に携わった
今回、家系図作成にあたって、栗原様からも古いご先祖様の情報を共有していただけましたので、戸籍の範囲よりも古いご先祖様が家系図に記載できました。
うちは代々、寺の総代をしています。お墓にも古い名前があったので、それも残しておきたかったんです。
共有していただいたご先祖様のお名前はお墓から読み取ったんですか?
お墓に刻まれている名前も読み取りましたが、あとは過去帳から確認しました。
では、お寺さんにも問い合わせされたんですね。
実は、お寺さんは20年前くらいから過去帳を開示されなくなってしまったんですよ。今回確認した過去帳は、開示されなくなるずっと前に祖父が確認して残しておいたものなんです。
そうだったんですね!今では見ることのできない貴重な記録ですね。
祖父が取っておいてくれて良かったですよ。でも、江戸時代のご先祖様の奥さんの名前なんかは書いてないんですね。男性の先祖はわかるんですが、女性がわからないのが少し残念ですね。
他のお客様でも、過去帳などでは”◯◯の妻“としか書かれておらず、ご先祖様の配偶者の氏名がわからないことがあります。氏名のわからない方でも、戒名はしっかりと確認できますね。しかしながら、ご先祖様皆さん立派な戒名でいらっしゃいますね。
そうなんですよ。せっかくだったので、家樹さんから納品前にデータを送っていただいて、自分で編集し、戒名も納品物に反映させてもらいました。
栗原様にも手を加えていただき、情報量の多い納品物となりましたね。
姉弟で家系図を共有
栗原さんは5人姉弟、お姉さんが4人、末っ子の長男でいらっしゃるんですよね。
そうなんですよ。私以外の姉弟はみんな女性なんです。
時代的にも男の子が生まれたことで、ご両親も喜ばれたでしょうね。
一番喜んだのは祖父ですね。祖父は息子がいたんですが、その息子を幼くして亡くしてしまったんです。子供は長女である私の母だけでしたから、婿養子として私の父を迎え入れたんです。私の両親は子宝に恵まれましたが、女の子が4人生まれ、5番目の子供として私が誕生しました。祖父にとっては特別な想いがあったようです。
それは、お祖父さま大変お喜びになられたでしょうね。
姉たちは私が甘やかされて育ったと言ってきます(笑)。
そうなんですか?
姉達は、自分達よりもおもちゃを買ってもらっていたし、食事も好きなものを最初に食べさせてもらっていたと、何十年も経った今でも言ってきますよ。私はそんな認識はなかったんですが、思い返せば祖父が出かけると必ず私にお土産を買ってきてくれてましたね。
お姉さまたちの主張も間違っていなさそうですね(笑)。
今回の家系図を姉達にも見せたのですが、非常に喜んでくれました。複写したものを渡したら、『額に入れて飾ろうかしら』という姉もいましたね。
お姉さまたちも喜んでくださって良かったです。
やっぱり家系図にすることで改めて家のことに興味を持ったみたいです。自分たちの根っこがわかったようで、私にも感謝してくれました。
孫と家系図を楽しんでいます
家樹さんに頼んで良かったと改めて思ったのは納品物ですね。
ありがとうございます。
家系図はもちろんですが、系譜ではご先祖様が何歳くらいのときに結婚したかなど、わかりやすくまとめてもらえて良かったです。また、家族の歴史年表は孫と一緒に見て楽しんでいますよ。孫が生まれた年にオリンピックがあったんだなと改めて思い出しました。その時代に流行っていたものがわかったりもしますし、その年のレコード大賞を受賞した楽曲の情報なんかは面白いですよね。
お孫さんと楽しんで見ていただけていることは、当社としても嬉しいです。家族の歴史年表は、時代の移り変わりがわかります。その時代の移り変わりを体験されてきた栗原さんが、年表と共に、お孫さんに歴史を話されていることは素晴らしいことだと思います。
そうですね。家族の歴史とともに、どういった時代だったのかを孫にも教えてあげたいですね。
お孫さんにとって、貴重な体験になりますよ。
特に嬉しかったのはUSBメモリですね。データとして子や孫に渡すことができますし、その後の世代にも残すことができるのは本当に嬉しいです。編集できるデータも入っているので、この後は家族が足していけばいいわけですから。このデータは家宝になりますね。
きっと栗原さんの想いを、次の世代の方々が受け継いでくださいますね。
お庭での撮影も快諾していただき、お写真を取らせていただきました。 立派なご自宅を見上げると、屋根にある鬼瓦には、当家の家紋である下り藤が設えてありました。