イラストレーターとして活躍されながら、2人のお子さんを育てるお母さんでもある佐々木さん。
初めて家系図をご覧になった感想を熱く語っていただきました。
このインタビュー後に、佐々木さんはご家族への聞き込み調査を行い、「新たな伝説やストーリーがいっぱい聞けました!」との嬉しいご報告も。
家系図を見た印象は?
もともと家系図に興味はありましたか?
調べられるということすら知らなかったのですが、家系がどうなっているのか、気にはなっていました。家系図を作れることにびっくりでしたよ。有名人じゃなくてもできるんだ!由緒正しくなくてもできるんだ!と。
NHK番組のファミリーヒストリーの影響もあるのか、家系図に対し敷居が高い印象はありますよね。
家系図を見て、一番の発見はどこでした?
最初に感じたのは、重みです。こんなにご先祖がいるんだ、という発見がありました。あと、知らない名字が多いじゃないですか。母方の旧姓くらいまではわかるけどそれから先は未知の世界だったので、こんなに知らない人がいっぱいいるんだ!と、衝撃です。
後は家系図に載っている方に直接聞くと色々わかると思います。家系図ってたくさん先祖が発見できますが、どうしても名前や生年月日、本籍地しかわからないので、家族の物語としては断片的で不完全なんです。なので家族に直接聞いてみるキッカケにしてもらいたいです。
先祖の意外なルーツの場所を発見!
石川県の…これはなんて書いてあるんだろう?(起源(ルーツ)の案内を指さしながら)
羽咋市(はくいし)ですね。
おばあちゃんがよく羽咋がどうのってよく言ってた!羽咋って石川のことなんだ。今ようやく分かりました!
戸籍の情報をもとに「起源の案内」を作り、ご先祖様が過ごしていただろう土地の、幕末時の藩・名字とのつながり・名産品・観光地などの地域の情報をまとめているんですよ。
これを見て石川に早速行ってみたくなりました。
自分のルーツを調べたとして、日本だとほぼ国内ですむから行き易いですよね。海外だと自分の先祖が移民だったりすることも多くて、ルーツを辿るのも大変みたいですから。
ご先祖様の誕生日も分かるのはいいですね。知らないおじいちゃんの占いとかできちゃう。(笑)ちなみに、戸籍を調べるとしらない土地も出てくるものなんですか?
そうですね、意外なルーツの場所が判明することは多いです。父親の家系のことは知っている方が多いのですが、母親の方が意外な発見があることが多いです。
石川県には全然行ったことないですが、ルーツと聞くと親近感がわきますね。(笑)
石川出身の方に会ったら『私、石川がルーツなんです』と話題作りにもなりますよね。
いままで断片的にしか家族の話を聞いてこなかったけれど、家系図をきっかけに話を聞いて、こういうことなんだ!と点と点が繋がっていきますよね。自分の根っこがわかると、自分自身がもっと安定するかもしれません。自分のルーツが分かると、自分の土台がしっかりすると思うんです。
子供に教えたい気持ちはありますか?石川に行ってみたいと先ほど仰られてましたが、お子様も連れて行ってあげるのでしょうか?
子供と行くと思います!ですが、土地のことはあまりよく知らないので、親も一緒に連れて行くと思います。
家族のルーツを巡る家族旅行、楽しそうですね!きっとお子さんにとっても良い思い出になるでしょうね。
懐かしい祖母との思い出
柴田さんという人が親戚にいるんですけど、おばあちゃんが柴田さんのことお姉さんと呼んでいて、『なんでお姉さんなのかな?』と思ってました。柴田さん家にはたまに遊びに行ったりしてましたし、よくお小遣いをもらっていましたが、どういう繋がりなのかずっと謎だったんですよね。名前が違うと親戚っぽくないじゃないですか。こんなにお金もらっていいのかな?って思っていました。
柴田家は、お祖母ちゃんのお母さんの実家にあたりますね。おばあちゃんの兄弟については何かきいてらっしゃるんですか。
おばあちゃんの兄弟は全然わからなくて。おばあちゃんも謎な人です。今もハキハキしてて元気ですよ。
すごい!おいくつくらいなんですか?
93か94くらい、大正生まれです。まだ話聞けます。(笑)小学生の時に『戦前生まれの人にインタビューしよう』という課題があって、おばあちゃんにインタビューをしましたけど、家系図といった土台がなくて、苦労しました。おばあちゃん中心のことはよくわかるんですけど、おばあちゃんのお父さんがどういう人だったのかっていう情報は全然ないんです。
そういう話はこっちから聞かないと出てこないですよね。
みんな自分の主観で話すじゃないですか。おばあちゃんが小さい頃、成績が優秀で〜みたいな話は聞くんですけど、お父さんはこういう人でといった話があまり聞けなくて…。
確かに自分がよく知ってることを“残す”感覚まで持ってる方は少ないですよね。
家系図を見て色々と謎がとけました。みんな口頭でしか親戚のこと話さないから、私は関係図が全然頭に浮かばなくて、今になってようやくイメージが掴めました。
法事等、親戚があつまる場に家系図を持っていけば、色々な親戚の方から話が聞けそうですよね。
はい。正月に聞き込み調査ですね。(笑)
寿命って平等ですから、話を聞くのには時間制限があるんですよね。聞けるうちに聞くのがいいですね。戦争の話などは思い出したくない人が多くて、皆さん話したがらないですけど、聞けるんだったら聞いておいた方がいいですね。
大阪の家に火がついて逃げ回ったみたいな話は聞きました。
家族の出来事と一緒に世界と日本の出来事をまとめた歴史年表もありますので、年表をご家族にお見せしたら思い出すことも多そうですね。
ひいおばあちゃん・ひいおじいちゃんの逸話
小さい頃の思い出ってありますか?
ちよのおばあちゃん(米山家のひいおばあちゃん)なんですが、この方に一番育ててもらいました。90歳くらいなんですけど、ボール遊びとかしてくれました。ちよのおばあちゃんが沢山お菓子くれるので、太っちゃった思い出がありますね。原田家のひいおばあちゃんは5歳くらいでなくなっているんで、初めてお名前を知りました。ひいおじいちゃんは若くしてなくなって…写真は仏壇にあって、よく見に行ってました。
ちよのおばあちゃんはある日転んでしまって、それから3日後になくなってしまったんです。でも理想的な死に方じゃないですか。寝たきりとかではなく、元気で過ごしていたらある日ぽっくりという。ちよのおばあちゃんの旦那さんも「わしは80歳まで生きる」といってたら、80歳になったある日、寝たら亡くなっていたという。(笑)みんなとても平和な死に方をしています。
そんな逸話もあるんですね。その遺伝子が佐々木さんの中にも受け継がれていると考えれば、最後まで元気に過ごせそうですね。
名前だけでなく、いろんな人に物語があると分かると、残していきたいなって気持ちになりますね。
米山家に代々伝わる話とは?!
佐々木さんの家に代々伝わる話はありますか?
実は『米山家』は昔武士だったらしいよ、とは聞いたことがあります。でも『名字に米がついてて、農家みたいな名前してるのに?』といわれたことがあって、疑ってます。(笑)
そういったことは、図書館にある郷土史や、その土地の郷土資料館で調べることができますよ。昔の土地台帳にも先祖の名前が載っていたりするので、そういった情報を手掛かりにします。決して武士だから凄いということではなくて、うちは農民だったから平和でいいよね!みたいなポジティブな話になればと思っています。
先祖代々のお墓などはありますか?
はい、原田家だけありますね。ひいおじいちゃんが、山から岩を担いでつくったお墓があります。(笑)なんのお墓かわからないんですけど、一応拝みます。何も書いてないんですけどね。
ひいおじいちゃん、よく運びましたね。
米山家は京都に納骨堂を買って、そちらに移し変えてしまったんです。曽祖母と祖父はそこにはいっています。その前のお墓は知らなくて。
家系図はお墓参りにいくきっかけになりますよね。お墓に手を合わせる時、誰にお祈りしてるんだろう?となりがちですが、家系図でどの人か分かりやすくなるかなと思っています。
そうですね!
お子さんもいらっしゃることですし、是非これからも家系図を大切に育てて下さいね。
はい。
今日はありがとうございました!
佐々木様のご家族の方にも、家系図をご覧いただきました。