先のコラム記事でも紹介したとおり、家系図を作る際に最も重要となるのは、戸籍です。

この戸籍を調べる事によって、ご先祖様や、血族などの様々な構成を把握する事ができます。

しかし、この戸籍がすでに処分されていたり、明治時代の戸籍まで取り終えてしまったら、もうそれ以上遡って先祖のことを把握することはできないのでしょうか?

戸籍の保存期間

戸籍と言うのは、その人が出生した日、つまりお誕生日や、婚姻などによって除籍された場合、またその方が死亡したなどの詳細が記載されている公文書です。

この戸籍を辿る事によって、その方の生まれた時から、死ぬまでの情報などが、大体見えてきます。

別コラム記事でも掲載していますが、戸籍と言うのは、いずれ廃棄されてしまうものです。

現在の保存期限は150年間となっていますが、これは2010年の改正によって定められたものであり、それ以前は80年間の保存期間とされていたわけです。

2010年に、いきなり80年から150年間の保存をするようにとなったわけですから、その幅は70年増加されたという事になります。

改正前に比べて、結構な長期間保存されるようになったという事になります。

では、80年の保存期限を過ぎているともう戸籍は全て廃棄されてしまっているのか?と言う疑問を持たれると思いますが、実は保存自体に関しては、各自治体任せとなっていた為、案外80年の保存期間を過ぎても残っていると言うケースが多くあります。

自治体

ちなみに、その戸籍を保管している所が都市部でなく地方である場合、廃棄されずに残されている場合が多いと言われています。

ですので、保管期限が過ぎているからと言って、諦めるのはまだ早いです。

まずは保管している役場などに問い合わせをして、一度戸籍を請求してみることが大切です。

戸籍が廃棄されていた場合

しかし、保管期限が過ぎて、やっぱりすでに廃棄されてしまっており、どうにも調べようがない場合はどうすれば良いのでしょうか?

まずは、戸籍を遡れる所までとり、その中の情報から、他に情報が掲載されている可能性があるものを見極める事から始めましょう。

そうする事によって、更なる詳しい情報が手に入り、もっと遡って知ることができることもあります。

ただ、昔の戸籍と言うのは、今の戸籍とは違い、解読にも大変苦労される方も大勢いらっしゃいます。それは無理もありません。

今と違って横書きではなく、縦書きとなっているだけではなく、すべてがコンピューター化される前ですので、記載されている内容は全て手書きだったりするからです。

その当時の担当者が相当達筆であったりする場合もあり、現代の人では、字が読みづらく困惑される方もいらっしゃいます。なので、ここは少し覚悟しておく必要があります。

また、昔の戸籍ですので、現代ではあまり使われない旧字体や、旧漢字などが使われているケースがあります。

漢字

さらに請求する戸籍は、原本を送ってもらうわけにはいきませんから、原本をコピーなどしたものとなり、字の鮮明さがどんどん低くなります。

読みづらい上に、字が滲んで見える場合もありますので、さらに読みづらいのです。

しかし、初めての方でも時間をかけて解読すれば、わからない情報もわかるようになります。

そこから、他に繋がりのある戸籍が請求できないかどうかを判断する事も大切です。

次に、どうしても戸籍が廃棄されてしまったりしていて行き詰まってしまった場合については、ご先祖様の過去帳がないかどうかを確認してみましょう。

過去帳は自分の家の仏壇に置かれているものもあれば、お寺でしっかりと保存されている過去帳もあります。

お寺

お寺は、ご先祖様の代々の情報を過去帳に記載していますので、それを確認させてもらうという方法があります。

実際にお寺に行く場合には、いきなり出向いて「過去帳を見せて下さい」と言うのは失礼にあたりかねません。そのため事前にまずは電話やお手紙などにて、過去帳の有無を確認し、あると言う事であれば、お礼を持っていき、ご挨拶も兼ねて伺ってみるとよいと思います。

お寺で自分の先祖の名前が書かれた過去帳を見せてもらうことができたら、江戸時代より前の先祖のことがわかることにもなります。

また現代は医療の発達もあり、明治・大正時代に生まれた方などもご存命の方はいらっしゃる事と思います。

昔の記憶となると、お歳を召されている方にとっては曖昧になりがちかもしれませんが、案外昔の方は、昔の記憶を鮮明に覚えていると言う事も多くあります。

ですので、まずは親族でも祖父母や、曽祖父母がご存命なのであれば、直接聞いてみるということも、とてもオススメの方法なのです。

もしかしたら、昔話を交えながら、家族の歴史について様々な事を教えてくれるかもしれませんし、その事によって、自分のご先祖様がどのように生きて自分が生まれるところまでになったのかと言うルーツもわかるかもしれません。

どなたでも、小さい頃に祖父母に昔話を聞かされたことがあったのではないでしょうか。

現代とは全く違う時代の話ですから、子供の頃はあまり興味がわかなかったかもしれませんが、そのような経験をされた方も多いと思います。

せっかく家系図を作るという事であれば、今わかる範囲で、できる限りの情報を記載して完成させたいですよね。

はるか昔の先祖を知る事により、自分の中で、何かまた新たな発見があるかもしれません。

ご先祖様がいなければ、自分は存在していないと考えると、やはり少し不思議な気持ちになる事でしょう。

まず取り寄せた戸籍の中から、更に辿る事ができないかどうかを解読し、過去帳の確認や、ご存命のご家族などに細かくご先祖様に関する情報を得ることで、戸籍が作られるよりもっと前の先祖が載った家系図を作ることもできるのです。

戸籍の調査が終わって、それ以上にもっと自分のルーツが知りたくなった方は、チャレンジしてみて下さい。